◆ 「お前、使えない奴だな!」

一流大学を卒業し、超有名企業に入社。社内のペーパーテストの成績も優秀で、配属先は頭脳集団の「経営企画部」。入社4年目には、MBA(経営学)を取るためにアメリカの超有名大学に派遣。

そんな誰が見ても超優秀なH君。ところが、アメリカから戻った先の営業部で、同僚や取引先から、「お前、使えない奴だな!」と言われ続けてしまっている。時には、「MBAって、マヌケ(M)、バカ(B)、アホ(A)の略語か!?」とまで皮肉られることもあるそうだ。

このような、優秀(なはず)だが、人格否定のような罵声を浴びせられる若者たちを、多く目にしてきました。かわいそうですが、仕方がない一面もあるかなと、私も経営者の一人として感じることがあります。(もちろん、そんな罵声は浴びせませんが)

傾向として、「学歴は高いが、頭でっかちで、行動が伴わない人」は、「使えない奴」と言われがちかなと思います。

子ども・学生時代に、偏差値も高く、有名大学に入り、失敗歴も乏しく、どこにいてもトップクラスにいて、そして晴れて志望企業に入社。ところが、これらの「キャリア」は大半が、ペーパーテストだけで勝ち得たもので、実体験が伴っていない。だから、変化球とか、解のない問題とか、無理難題とか、場合によっては理不尽なことに、対応するチカラを持っていないのですね。

当然、社会に出て仕事をするからには、それらへの対応力が求められるわけですが、どうしても出来ない。出来ないなら自省し、出来るように努力すればいいのですが、「優秀で、否定されたこともなく、理論先行型」の20年間が邪魔をしてしまい、結局は「使えない奴だな!」と罵声を浴びせられるのです。

学歴は否定しません。それどころか、やはり社会に出て活躍するには、「知識」の量や、「問いを解く」能力があったほうがいいです。また、ネットでのエントリーが当たり前となった昨今、大量の入社志望学生をさばくために、「学歴」という一目瞭然の物差しで書類選考している大企業が多いというのも事実です。それでも、やはり学歴なんて、「アクセサリー」の一つじゃないかなと、思います。

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