(クレッシェンドの授業の様子①)




◆ キャリア教育プログラム「クレッシェンド」

「先生方と協力して、この現状を何とかできないか?」

通信制高校が抱える「2人に1人が進路未決定のまま卒業する」という課題を知った私と共同代表の朴が、このような想いから設立したのが、NPO法人D×P(ディーピー)です。当団体では、通信制高校と提携し、単位化したキャリア教育プログラム「クレッシェンド」という独自の授業を展開しています。単位化された授業を通信制高校で提供しているNPOは、全国でD×Pのみだと聞いています。「クレッシェンド」は「コンポーザー」と呼ばれる大学生・社会人ボランティアと信頼関係を築きながら仕事の話や過去の経験談を語ります。

この授業の目的は塞ぎ込んでいる高校生を「できない」から「やってみたい」という意欲的な状況まで持ち上げることです。10人の生徒に対し、8人の大人が関わり、3ヶ月間、4回の授業を行います。このように長期間にわたって多くの大人と関わり続けていくことにより、信頼関係を築きやすい場を作っています。最初は生徒たちもあまり話しませんが、授業を重ねるごとに自分がやってみたいことを話してくれるようになります。

(クレッシェンドの授業の様子②)

挫折経験を持ち、発達障害などを持っている生徒も中にはいるため、コンポーザーの研修には力を入れています。「D×Pコンポーザー3姿勢」を定めており、コンポーザーの皆さんには、「否定しない」「年上・年下から学ぶ」「様々なバックグラウンドから学ぶ」という3つの姿勢を大切に、高校生と関わっていただいています。様々な職種・経験を持つ大人から否定されずに話を聞いてもらうこと、そしてその大人たちと交流できる機会を持つことで、高校生たちは自己肯定感と社会関係資本を獲得する機会を得ることができます。  

◆ チャレンジプログラム「フォルテッシモ」

また、クレッシェンドで「やってみたい」という意欲が育った生徒に対しては、実際にその「やってみたい」を「できた」に変える「フォルテッシモ」というプログラムを提供しています。フォルテッシモは、通信制高校の生徒に向けた学校外でのチャレンジプログラムです。企業インターン、イベントレポーター、写真展の開催、マラソンへの挑戦など、様々な学外での挑戦の機会を提供します。2013年4月から始まったこのプログラムでは2013年9月までに約30名の生徒が参加しました。大阪のPR会社や雑誌の制作会社で企業インターンをした生徒もいます。また、地域活性で有名な海士町(あまちょう)の旅館でインターンをした生徒も出てきました。

この記事は登録読者だけが閲覧可能な内容を含みます。続きを読むにはPublishers IDによる読者登録が必要です。