「JK産業」で働く少女たちの身に何が起きているのか―。 

「うちの孫がそんなことをするはずがない」「うちの子には関係ない」「うちの生徒は大丈夫」「うちの地域は安全だ」―そう思っている大人にこそ、読んでほしい。

児童買春や犯罪の温床になるような仕事に就く少女たちについて、「特別な事情を抱えた子どもが働いている」とイメージする人は少なくないだろう。しかし、 今、家庭や学校に何らかの問題を抱えているわけでなく、家族との仲も学校での成績もよく、将来の夢もあって受験を控えているような「普通の」女子高生が、 「JK リフレ」や「JK お散歩」の現場に入り込んできている。「JK産業」で働く少女たちの身に何が起きているのか――。子どもたちを取り巻く危険が大人の目に触れにくい時代、私たちは何を考え、どう行動すべきか。取材した少女たちの本音から、解決策を探る。

「あまり知られていませんが、米国務省から日本は人身取引対策の最低基準を満たしていない国として14年連続の評価を受けています。2014年6月に公表された『人身取引報告書(Trafficking in Persons Report)』では、『JKお散歩』が児童買春の温床となっており、日本の新たな人身売買の例として示されています。残念ながら日本にはこの状況に対する危機感があまりに薄いのです。実際の現場の中へ入り、当事者に寄り添い真摯に耳を傾け、サポートし続けてきた仁藤さんだからこそ見えてきた本当の現状がこの本にはまとめられています。子どもや若者に携わる方は、必ず知っておくべき現実であり、このまま放置し続けてならない課題だと思います。」(ウェブマガジン「ひみつ基地」編集長・岩切準)



女子高生の裏社会 「関係性の貧困」に生きる少女たち


目次

はじめに
第1章 レナ・17歳―「JKお散歩」の日常
第2章 サヤ・18歳―「JKリフレ」で働く理由
第3章 リエ・16歳―売春に行き着くまで
第4章 カオリ・18歳―社会に慣れるためのリハビリ
第5章 アヤ・16歳―家庭と学校に居場所を失う
第6章 表社会化する裏社会
第7章 少女たちのその後
おわりに
【アンケート・インタビュー調査結果】

書籍情報

新書:264ページ
出版社:光文社 (2014/8/7)
言語:日本語
ISBN-10:433403814X
ISBN-13:978-4334038144
発売:2014/8/7

著者プロフィール

仁藤夢乃(にとうゆめの)
1989年東京都生まれ。女子高校生サポートセンターColabo代表理事。中学生の頃から「渋谷ギャル」生活を送り、高校を二年で中退。ある講師との出会いをきっかけに農業、国際協力に触れ、明治学院大学に進学。在学中から、高校生に目を向けた活動を始める。2013年3月、『難民高校生-絶望社会を生き抜く「私たち」のリアル』(英治出版)を出版。現在、声を上げることのできない少女たちの声を聴き、「居場所のない高校生」や「性的搾取の対象になりやすい女子高生」の問題を社会に発信するとともに「若者と社会をつなぐきっかけの場づくり」事業を展開し、少女たちの自立支援を行っている。