ひみつ基地

2013年07月号 vol.5

今、石巻の子どもたちに起こっていること-勉強する場所がない、居場所がない、そして経済的な余裕もない

2017年02月08日 18:29 by yu_monma



私はいま、東日本大震災の被災地・宮城県石巻市で、子どもたちの学習・居場所支援活動をしています。宮城県石巻市は私の生まれ故郷です。

私たちの活動で支援している子どもたちは、小学生〜中学生(一部、高校生)、約120人になります。2つの小学校、5つの公民館や仮設住宅集会所で、放課後教室事業という学習支援活動をしています。運営にあたるのは、全員が地元・宮城県で生活をする大学生スタッフです。

◆ 震災後の石巻の子どもたち

石巻市の子どもたちを取り巻く環境は、ご存知の通り、震災によって劇的に変化しました。



現在、応急仮設住宅では約1万6000人、民間賃貸住宅(いわゆるみなし仮設)では約1万3000人、合わせて約3万0000人の方々が今もなお不憫な生活を強いられています。もちろん、仮設入居者以外にもたくさんいらっしゃいます。また、応急仮設住宅の多くが、公園や広場、多目的グラウンド等に建てられたことで、遊び場や運動する場が不足しています。



学校に目を向けると、小学校9校、中学校4校が災害復旧計画対象校となっています。津波により校舎の一部または、全部が流出した学校です。現在は、他の学校の敷地に建てられた仮設校舎や、校舎の一部を間借りする形で、子どもたちは勉強に励んでいます。本格的な夏が到来しましたが、プールが流出ために、低学年と高学年とでそれぞれ違う学校に、授業の度にプールを借りに行くこともあります。

例えば、私たちが一緒に勉強しているAさんは、家で勉強する場所がないと言います。仮設住宅では、部屋ごとにパーテーションで仕切るのが一般的ですから、親の視線が気になったり、生活音が気になったり、逆に夜遅くまで勉強しようとすると照明が気になって寝られないと家族に言われるそうです。

例えば、私たちが一緒に勉強していたBさんは、学校や家でいわゆる荒れを見せていました。喫煙や、器物破損、対教師暴力などです。学校の先生のお話によれば、震災前までは特に問題行動もなく、大人しい生徒だったそうです。 

また、これは余談ですが、最近、駅前やマンション、アパートの裏で援助交際待ちをする女子高生によく出会います。彼女たちの話によれば、震災後にお小遣いをもらえなくなり、困っていたところに、東京からきたボランティアが声をかけてきて、援助交際に手を出し始めたということでした。
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