ひみつ基地

2017年06月号 vol.52

思春期・反抗期の子どもとの接し方で注意したいこと-非行少年・少女と面接する保護司が大切にしている4つのこと

2017年09月06日 21:52 by editorial_desk
「子どもに同じことを何度言っても聞いてくれない」「子どもがいちいち自分の言うことに反発して困っている」こんな悩みをもつ親や学校の先生もいらっしゃるのではないでしょうか?そういった子どもとの関わり方に悩みを持つ人に参考となる「保護司」が実践する子どもとの関わり方を紹介したいと思います。
 
そもそも「保護司」とは、どこの地域にも必ず一人はいます。罪を犯してしまった少年たちと関わり、更生を助ける活動をしている人たちのことです。保護司が関わる少年たちは、これまで非行をしてきた子ばかりなので、もちろん一筋縄ではいきません。少年と面接をすれば反発されたり、言うことを聞かなかったり、そもそも面接に来なかったり、と悪戦苦闘の連続です。そんな保護司が日々実践する少年との関わり方を紹介しながら、子どもとつながるために大切なことは何かを考えていきたいと思います。
 
 
「保護観察」とは?
 
保護司が行っている保護観察とはどのようなものなのでしょうか?保護観察を受けることになる少年は、大きく2つに分けられます。一つは、罪を犯し、家庭裁判所で審判を受けることになり、そこで保護観察処分を下された少年。そしてもう一つは、同じように家庭裁判所で審判を受け、そこで少年院送致の処分が下された少年です。少年院送致となった少年は少年院でおよそ半年から1年ほど教育を受け、少年院を出ることになります。これを仮退院と言いますが、仮退院後は20歳になるまでの間、社会で保護観察を受けることになります。
 
では、保護観察となった少年は何をしなければならないのでしょうか?保護観察が始まると、まず少年が住む地域に在住の保護司が担当として選ばれます。そして少年には保護観察期間中、守らなければならない約束(これを「遵守事項」と言います。)が課せられ、それを守りながら社会で生活していくことが義務付けられます。(この約束を破った場合には、少年にとって不利益な処分が待っています)この遵守事項と呼ばれるものの中に「保護司と面接を受けること」という事項があります。これにより、少年は毎月決まった回数(一般的に月2回程度が多い)保護司の自宅等に行き、面接を受けることになります。そして面接では、生活状況を話したり、保護観察になることになった事件について振り返ったりしていくことになります。
 
 
保護観察面接の難しさ
 
このように保護司は、少年と面接することになりますが、実際には先ほども述べたように難しいことがいくつもあります。
 
一つは、少年に保護観察の面接を受ける意思がほとんどないことです。当然ながら保護観察の面接は少年自ら望んで受けるものでなく、処分の結果として強制的に受けさせられるものです。そのため一般のカウンセリングとは異なり、自分から進んで話をしたり、悩みを打ち明けようと思う子は多くありません。中には、面接は受けるものの、保護司の質問に「はい、いいえ」の返事をするだけで、話を全くしない少年もいます。
 
それに加えてさらに、保護司が面接で少年に話したり、指導することが少年の心に届きにくい、時には反発されることが挙げられます。これが仮に少年院であった場合、はじめは指導に反発するかもしれませんが、施設の中という限られた場所で生活を余儀なくされる少年は嫌でも指導に耳を傾け、自分と向き合わなければならなくなります。しかし、保護観察は施設の外、つまり社会の中で行われるため、そういった強制力はなく、少年院のように上手くいきません。
 
こういった難しい状況の中で、保護司はどこから解決の糸口をつかむのでしょうか?これから実際に保護司が少年との面接の中で大切にしている4つのことについて紹介していきます。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

一歩踏み込んだ次の「子どもの貧困対策」とは?-「対子どもだけ」から「対家庭」へ支援を広げて深める

2017年09月号 vol.55

事故でも病気でもない!若者の死因の第一位が「自殺」という国-子どもや若者を行き詰まらせないために必要なこと

2017年09月号 vol.55

広がらない学校教員の社会人採用・中途採用の現状-「学校」しか知らない先生ばかりで良いのか?

2017年08月号 vol.54

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2017年10月号 vol.56

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...

2017年09月号 vol.55

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...

2017年08月号 vol.54

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...