ひみつ基地

2013年09月号 vol.7

どうやって子どもの心に火をつけるのか?-子どもの成長の原動力を生み出す3つの経験

2017年02月08日 18:26 by takayuki_kawashima


◆ なぜ、その仕事に就いたのですか?


会計士として活躍しているH氏に、「なぜ、その仕事を選んだのですか?」と聞いたら、「野球をやっていたため」との回答。会計士と野球、結びつきませんね。

紅白歌合戦でメジャーデビューしたKさんに、「サラリーマンを辞めてミュージシャンを目指すことになった理由は」と聞いたら、「素直になれたから」と回答。うーん、どういうことでしょうか。

商社系の上場会社で社長を担っているT氏に、「どうやったら社長になれるのですか?」と聞いたら、「小学生を続ければいいんだ」との回答。意味、わかりませんね。

最初の事例は、こうです。

H氏は、小学生・中学生時代、下手くそでレギュラーになれなかったが、野球は大好きで続けていた。一方、物事を観察し、それを記録し、後に分析するということが得意で、理科の実験ではいい評価を受けていた。そしてある時、スコアラーをやることになり、選手の動きを観察し、記録し、分析してみた。すると、コーチや部員から、「お前、スゴイじゃん、ありがとう」と言われた。

「大好きな」野球を続けていたら、観察・記録・分析という「得意分野」が、スコアラーという「他人に役立つ」ことにつながったH氏は、大学に入り「会社の成績を観察・記録・分析する」という仕事があることを知り、会計の勉強をした。

「どの大手企業に入れるか」ではなく、「どんな会計の仕事が出来るか」で就活をしたH氏は、希望通り大手のコンサルティング・ファームに就職し、今でも第一線で活躍している。

2番目のミュージシャン、20代では「生活のために稼ぐこと」で仕事を選び、30代では「好きな事を稼げることに関連付け」て仕事を選び、40代では「心の奥底にある"やりたいこと”に素直になって」仕事を選び、今に至っている。

3番目の上場企業の社長は、幼児時代から面白い遊びを考えては「この指とまれ」で仲間を集めていた。また小学生時代には自分で野球チームを作り、監督兼選手で地区優勝を果たした。その後も「この指とまれ」を続けていたら、いつのまにか会社の社長になっていた。


◆ 「好きな事」x「得意な事」x「役に立つこと」

私の連載は今回で3号目。1号では、教育の目的は「子どもを自立した社会人」に成長させることで、そのために家庭、学校、地域の役割は欠かせない。ところが、教育に良好な状況ではない家庭、学校、地域が増えてきているために、自立の道からほど遠い子ども・若者も比例的に増えている。という話をしました。

2013年07月号 vol.5 自立できない子ども?自立させない大人?-なぜ、子ども・若者の現状がこれほど深刻なのか

2号では、親の過干渉は、我が子を「口を空けてエサを待つペンギン」化させてしまい、結果、我が子が就職できない、あるいは就職できてもワーキングプアになってしまう。子どもが自立した社会人になるためには、自己肯定感、達成意欲、自己効力感の3つが必要で、その中で一番難しいのが「達成意欲」を持たせること。という話をしました。

2013年08月号 vol.6 子どもが「自立する」に必要な3つのこと-「過干渉」な親や先生の下で育った子どもの危険

では、子どもに達成意欲を持たせるにはどうすればいいか?
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