ひみつ基地

2015年09月号 vol.31

カナダの教員は、残業なし!副業OK!長期休みあり!-教師が地域社会でも活躍し、リアルな教育を提供する!

2016年09月09日 16:28 by miwa_csuka

第一回目第二回目に続き、カナダで留学支援と教育システムの研究・広報活動を行っている美和チュッカさん(Westcoast International Education Consulting)からカナダの教員生活についてご紹介を頂きました。

カナダの教員制度について、第一回目第二回目と記事を書かせて頂きました。日本の制度と比べてカナダでは教員になるまでは時間がかかります。しかしながら、教員になってからの待遇や仕事環境は、日本よりもカナダの方が良いと思います。ただしそういった教育システムや、雇用制度の実現には多くの先生、地域の指導者、親・保護者も含めたくさんの方が並々ならぬ努力をしてきた背景があります。今回は、そういった歴史的な背景も踏まえながら実際に先生になってからの生活をご紹介します。


(photo:Prepare for Canada

時間的なゆとりと副業で先生の器を広げる!

カナダの学校は多くの場合、朝8時からはじまり、担当するクラスにもよりますが終了するのは、3時~4時です。多くの先生は担当しているクラスの指導が終了したらすぐに帰宅します。教師が遅くまで学校に残ることはありません。進路相談はスクールカウンセラーが主にやりますし、問題を抱えている児童・生徒の対応もスクールカウンセラーやユースワーカーが行いますので、教員は自分が担当した教科を教えることに集中できます。日本に比べて、報告書などをつくる必要がないので、事務手続きに時間がかかることは少ないです。スポーツチームのコーチも義務ではありませんので、コーチをやっていない先生もたくさんいます。

日本の先生と最も違うところはカナダの先生は、副業が出来るところです。先生の中には、会社経営をしている人もいますし、カメラ屋さんで週末店員をやっている人もいます。私の主人の恩師は、生物の先生でしたが、夏の間川下りツアーをして、子どもや観光客にカナダの自然を紹介していました。川岸に浮かぶ実験室では、採取した生物をその場で顕微鏡を通して観察することが出来ます。こういった活動を先生自らが行うことは、先生自身もより地域社会を理解することにつながり先生の教師としての器を広げる事に役立つそうです。

カナダの先生の夏休みは、7月と8月、クリスマス前後、春休みもお休みします。休みの間に出勤する必要もありません。そういった時間のゆとりも先生が実社会で副業を通じて、地域社会とつながる活動が出来る理由だと思います。教育とは、社会に出る次世代を育てるためにあるので、先生が社会経験を豊富に持つことはとても重要です。先生自身の社会とのつながりを強くすることは、より現実的な教育を生徒に提供することにつながります。
この続きは1ヶ月無料のお試し購読すると
読むことができます。

関連記事

一歩踏み込んだ次の「子どもの貧困対策」とは?-「対子どもだけ」から「対家庭」へ支援を広げて深める

2017年09月号 vol.55

事故でも病気でもない!若者の死因の第一位が「自殺」という国-子どもや若者を行き詰まらせないために必要なこと

2017年09月号 vol.55

広がらない学校教員の社会人採用・中途採用の現状-「学校」しか知らない先生ばかりで良いのか?

2017年08月号 vol.54

読者コメント

コメントはまだありません。記者に感想や質問を送ってみましょう。

バックナンバー(もっと見る)

2017年09月号 vol.55

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...

2017年08月号 vol.54

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...

2017年07月号 vol.53

今月も子どもや若者の支援に関する幅広い情報をご紹介します。各分野の実践家が...