ひみつ基地

2015年10月号 vol.32

震災が”始まってから”四年半、集中復興期終了へカウントダウン—不登校出現率・就学援助率ともに上昇し続ける宮城県

2016年03月10日 13:18 by yu_monma

2013年には「震災が”始まってから”二年半、全国不登校率ワーストの宮城県の今」、2014年には「震災が”始まってから”三年半、深刻化する子どもの孤立—2年連続で中学校の不登校出現率ワーストの宮城県」というタイトルで記事を書かせていただきました。

国の定める集中復興期の終了まで残り3ヶ月を切った被災地。いわゆる「復興予算」の打ち切りが始まり、子ども支援に対する予算も少しずつ終わりがみえてきました。では、あれから四年半が経ち、子どもたちは以前のような生活に戻れたのでしょうか。今回は、4年半経ったいまの宮城県、そして石巻市のデータを元に現状をお伝えします。


(石巻市では復興公営住宅の建設が進むが、東京五輪の影響もあり予定よりも計画は遅れている。)

2年連続ワーストは免れたものの、上昇し続ける不登校出現率 

先日、学校基本調査(文部科学省)の平成26年度速報値が発表されました。宮城県は中学校の不登校出現率で3.37%、小学校の不登校出現率は0.41%を記録しました。中学校では2,190人の生徒が、小学校では501人の児童が不登校の状態でした。中学校の出現率は、昨年度までの調査で二年連続で全国ワーストを記録していたが、今回は免れました。

しかし、中学校、小学校ともに昨年度出現率を上回っています。中学校が2,190人(前年比+120人)、小学校が501人(前年比+11人)となっており、決して状況が改善したわけではなく、むしろ昨年度よりも数字上は苦しい状況になっています。

状況が改善しない不登校出現率に対して、宮城県教育委員会も対策に乗り出しました。平成25年11月に発行された「不登校への対応の在り方について」のパンフレットに続き、平成27年3月には「中1不登校の解消に向けて」というパンフレットを発行し、普及・啓発に取り組んでいます。また、宮城県不登校対策推進協議会(主催:宮城県教育委員会)を立ち上げ、有識者を巻き込んでの協議をスタートしました。石巻市においても、石巻不登校・ひきこもり支援ネットワークが立ち上がり、民間のプレーヤーでも3事業者がフリースクール・スペースの形で体制を整えるようになりました。

不登校ということ、それ自体があくまで状態を表す言葉であり、私自身はそれ自体が悪いことであるとは決して思いません。しかし、不登校になった背景であったり、なる過程で子ども自身が苦しさや寂しさ、無力さを感じていたとするのであれば、この数字の表すだけ、もしかしたら私たち大人が気づくことができなかったサインがあるのかもしれません。

「(仮称)多様な教育機会確保法」の議論も佳境を迎え、少しずつ日本における「不登校」への捉え方にも変容が見えてくる中で、被災地における「不登校」から私たち大人が何を読み取らねばならないのでしょうか?
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